ダイエットと言えば食事量を制限するというのが常識でしたが、近年はその考え方が少しずつ変化してきています。
筋トレをダイエットに取り入れる人がとても増えてきたのは、まさに「ダイエットは食事制限だけではない」ということを証明しているとも言えるでしょう。
食事と筋トレは、双方とも理想の体重や体脂肪をキープしながら健康に暮らすためにこだわるべきポイントです。
そして、そんな重要な2つのポイントをしっかりとクリアできるダイエット法こそ、「ミールプレップダイエット」なのです。
この記事では、そんな筋トレと相性抜群な「ミールプレップダイエット」について解説していきたいと思います。
Contents
ミールプレップって何?
ミールプレップは、あまりメジャーな言葉ではないのでまだまだ知らない人も多いかもしれません。
事前に食べる分を準備しておく食事法で、「作り置き料理」というと分かりやすいかと思います。
ミールプレップは、筋トレの効果を高めて栄養バランスができるという大きなメリットが得られます。
2014年くらいから欧米で注目され始め、日本でもここ数年で取り上げられることが多くなってきました。
本格的にダイエットに取り組んでいる人や筋トレを習慣化させている人の中には、このミールプレップを実践している人が多くなってきています。
ミールプレップにはいくつかのルールが存在しますので、詳しく挙げていきましょう。
自分の摂取カロリーを計算する
まず初めにすべきことは、「自分の1日の摂取カロリーを計算すること」です。
- 18歳~29歳の男性は「24.0×体重(kg)」
- 18歳~29歳の女性は「23.6×体重(kg)」
- 30歳~49歳の男性は「22.3×体重(kg)」
- 30歳~49歳の女性は「21.7×体重(kg)」
このような計算式で基礎代謝量を算出することができます。
近年では自身の基礎代謝量を計算してくれるアプリなども存在するので、そういったものを利用するとすぐに把握することができます。
活動代謝量を上乗せしPFCバランスを計算する
前述した基礎代謝に日中の活動代謝を上乗せした数字が、あなたの1日の代謝量となります。
しかし、活動代謝を計算するのはかなり複雑であるため、アプリや専門のサイトなどで算出させるのがおすすめです。
一日の代謝量を把握したら、次に「PFCバランス」を算出します。
PFCバランスとは、「Protein=タンパク質」「Fat=脂質」「Carbohydrate=炭水化物(糖質)」の頭文字を取った言葉で、ミールプレップを行う上で絶対的な割合(ルール)となりますので、しっかりと覚えておきましょう。
ミールプレップでは、この3つの栄養素のバランスを「タンパク質15%、脂質25%、炭水化物60%」という割合に保って作り置きをするというのが条件となります。
特徴は、「炭水化物をしっかりと摂りながらも脂質を抑え、タンパク質も最低限摂る」ということです。
これによって、日中に活動する上で必要なエネルギーを確保しながらも、タンパク質も確保しているので筋肉を作ることも化膿になるわけです。
これまでのダイエット法は、炭水化物を減らし過ぎて日中の活動するエネルギーが足りなかったり、タンパク質も足りずに筋肉量を維持できない(基礎代謝量が下がってしまう)といったデメリットがありました。
しかし、このミールプレップダイエットであれば、それらのデメリットを回避することが可能となるのです。
PFCバランスを守った作り置きメニューを食べ続ける
最初は1日の標準代謝量を元にして作った作り置きメニューを電子レンジで温めてそのまま食べていくことになります。
もしも2週間ほど続けて痩せなければこの摂取カロリーから「100kcal程度」低くして作り置きして、また2週間ほど続けていきます。
少しずつ体重が減ってくる量が把握できたら、その食事量で固定して作り置き生活を続けていくのです。
ミールプレップを習慣化するメリット
ここまでの解説で、ミールプレップのやり方が把握できたかと思います。
このミールプレップダイエットを習慣化することで、具体的にどのようなメリットがあるのかを挙げていきましょう。
無駄な食事を避けることができる
ミールプレップでは、タッパーなどに数日分の食事を作り置きする(冷凍しておく)ので、最初に食べるものを完全に決めることができます。
1日の代謝量に合わせた量(もしくは100kcalほど低い量)を作り置きすることで、「食べすぎ(カロリーオーバー)」を予防することができるのです。
目の前に並ぶ料理の量が多いと、つい勢いで食べ過ぎてしまいますよね。
頭では「これ以上食べるとカロリー過多になってしまう」とわかっていても、手を止めにくくなってしまうものです。
しかし、タッパーの中に入っている物だけを食べると決まっていれば、100%の確率でカロリーを適正に保つことgあ可能となるわけです。
健康的に痩せられる
前述した通り、脂質を抑えて日中の活動量にピッタリな炭水化物を摂取でき、タンパク質も摂ることで筋トレの効果も高められます。
体重や体脂肪を適正に保ち、筋肉量も落とさずに痩せられるので、健康的な体を作り上げることが可能となります。
多くのダイエット法は健康に対する弊害が生じてしまうことが多いのですが、ミールプレップダイエットはそういったデメリットがほとんどないので、非常におすすめできるのです。
時間やお金を節約できる
ミールプレップは、数日分を一気に作り置きするので、食事のたびに冷蔵庫を開けて食材を取り出し、調理することもなくなります。
買い物の回数も減りますし、レシピを考える時間も節約できます。
時間的な余裕が生まれるので、自分の時間を有意義に使うことができるでしょう。
毎食違うメニューを作るという一般的な食生活になると、買い物も頻繁に行くことになり、意外と「食材が余ってしまう」ということもあったりしますよね。
ミールプレップでは、一気に調理をしてしまうので、食材を余らせることがあまりありません。
また、スーパーに行く回数が減ることで「余計なものを買うリスク」を減らすこともできます。
ミールプレップにはいくつかのデメリットがある
健康的に痩せることができるミールプレップですが、いくつかのデメリットがあるのも確かです。
数日間に1回で大量に料理を作らなければならない
多くの人は5日に1回もしくは1週間に1回のペースで食事を作る必要があります。
平均的なダイエットを目指す人であれば1日に 約1800−2200kcalの食事を取ることになります。
これが3食ですと600−700kcalの食事を作るとなると買い物も仕込みも含めてかなりの重労働です。
多くの人は非常に疲れる作業でしょう。私も経験がありますが、週末に3時間以上料理することもありました。
同じ味が続くので飽きてしまう可能性がある
毎日同じ味を食べられる人がいますが、それにも限度があります。私もどちらかというと味に飽きない方ですが、毎日ではなく毎食同じような味を食べ続けるのはなかなかハードです。
せめて3食違う食事を食べたいですがどうしてもにかよったものになってしまいます。
味変などができる調味料をたくさん揃えて凌ぐ必要があります。
冷凍庫がパンパンになる
1週間分などの場合には家庭用冷凍庫には入らないこともあります。私は独身の時に行いましたが、冷蔵庫は家庭用の大きなものを使用していました。
それでも7日分は入らないので平日の5日分を作って土日は作りながら食べてという形でした。
ミールプレップ用の容器も大きさには拘って欲しいと思います。でないと冷蔵庫に収まらなくなります。
このように、確かにデメリットはいくつかあるのですが、メリットがとても大きいので、一度チャレンジしてみることをおすすめします。
まとめ
今回は、筋トレと相性抜群な「ミールプレップダイエット」について解説してきました。
ミールプレップは、数日分の作り置き料理をタッパーに入れ、冷凍保存しながら毎食温めて食べるというダイエット法です。
- 自分の摂取カロリーを計算する
- 活動代謝量を上乗せしPFCバランスを計算する
- PFCバランスを守った作り置きメニューを食べ続ける
このような手順で継続していけば、徐々に体重を落とすこともできますし、筋肉量も維持することが可能なのです。
このミールプレップダイエットが気になった人は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?